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夢に向かってチャレンジ!

No.206 加圧を利用したスパッツ

 2012年2月16日 木曜日  晴れ

国民生活センターが「加圧を利用したスパッツの使い方に注意」を呼びかけています。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20110408_1.html

近年、衣服を着用した時に体に加わる圧力を利用し、「脚スッキリ」や「筋肉のサポートを高め、疲労感を軽減」等、脚の引き締めや運動効率の向上などの効果をうたった下半身用の衣類が市場で多く見受けられるようになった。PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)には加圧を利用した衣服に関する相談が2005年度以降2011年1月末日までに102件寄せられており、98件は2008年度以降に寄せられたものであった。また、総相談件数102件のうち50件は脚を加圧するスパッツに関する相談であった。
そこで、「加圧を利用したスパッツ」について、姿勢による衣服圧の変化や注意表示などの調査を行い、商品の使い方について消費者に情報を提供することとした。

テスト対象銘柄は、通信販売で購入できる「加圧」「着圧」の女性用スパッツ10銘柄とした。また、一般医療機器として認可されている弾性ストッキング3銘柄(このうち1銘柄は加圧を利用したスパッツと同様の形状で、他の2銘柄は足の指先まで覆う形状のもの)を参考品として加えた。

・衣服圧の分布
医療用の弾性ストッキングは、足首から上部に向けて衣服圧が低くなる段階着圧構造の傾向がみられた。一方、加圧を利用したスパッツは、ふくらはぎの衣服圧が高いものなど衣服圧の分布が弾性ストッキングとは異なり、体の上部に向かうに従い、弾性ストッキングと同等、あるいはそれを超える衣服圧のものが多かった。

・重ね履きをしたときの衣服圧
比較的衣服圧が低い銘柄でも、加圧タイプのハイソックスと重ね履きをすると、足首やふくらはぎの衣服圧が高くなった。

・小さいサイズを着用した時の衣服圧
適正サイズより小さいサイズを着用すると、特に「しゃがむ」姿勢をしたとき、膝の衣服圧が高くなった。

・姿勢による衣服圧の変化
姿勢を変えると衣服圧は変化し、「椅子に座る」、「しゃがむ」姿勢では衣服圧が高くなった。特に「しゃがむ」姿勢時に、銘柄の中には、膝やふくらはぎの衣服圧が医療用の弾性ストッキング着用時より高くなったものがあった。

・表示等
(1)衣服圧に関する表示
衣服圧に関する表現や、衣服圧を加える構造を表す表現は銘柄によって様々で、足の下の方から上部に向かうに従い衣服圧を低減する構造をうたった銘柄と、それ以外の銘柄では、衣服圧の分布に大きな差はみられなかった。
(2)注意表示
10銘柄中4銘柄については注意表示がなく、参考とした医療用の弾性ストッキングと比較して注意表示が少なかった。
(3)サイズ選択に関する表示
サイズ選択の際に基準となる部位が「ヒップ」と「ウエスト」や、「ヒップ」と「身長」など様々であった

消費者へのアドバイス
・加圧を利用したスパッツは、部位によって医療用の弾性ストッキングと同等以上の衣服圧のものがあった。特に「しゃがむ」姿勢をしたときに膝やふくらはぎの衣服圧が高くなり、加圧を利用したスパッツを着用することで静脈血が停滞しやすくなる可能性があった。同じ姿勢を続けない等、使い方には注意したほうが良い。
・自分の身体寸法を正しく把握し、サイズが適正なものを選ぶことが大切である。通信販売等では、商品を確認することが難しいため、購入の際には慎重に対応すること。また、着用時には、他の加圧製品(ハイソックスなど)との重ね履きや、まくれ上がり等使い方に注意する。

業界への要望
・加圧を利用したスパッツは、部位や使用状況によって医療用の弾性ストッキングと同等、あるいはそれ以上の圧であった。使用上必要な注意を検討し、表示するよう要望する。また、購入時に消費者が適正なサイズを選択できるよう工夫を要望する。
・衣服圧の測定方法、並びに表示方法については、現在、統一された方法がない。衣服圧の情報は消費者が選択する際に重要な情報であるため、今回の方法を参考に、測定方法や表示方法の統一化を図るよう検討を要望する。

行政への要望
・商品の表示や広告に、筋肉のポンプ作用を高める等の効果をうたったものが1銘柄あった。薬事法に抵触するおそれがあると考えられるため、この商品について監視・指導の徹底を要望する。


No.206   加圧を利用したスパッツ _d0226273_12365570.jpg

by Challenge-dream | 2012-02-16 12:34 | できごと

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